いや、ほら、なんつーの?いろいろあるじゃん、この歳になると。ブログ?あーそうそう、コレね。うん。ブログだわ。まあ、そんな感じ。気分はすっかりジャンヌ・ダルク。さあいくわよみんな。ついてらっしゃい!!
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今夜は少し、昔の話。
時は遡って、二十世紀。
そう、まだノストラダムスに怯えていた頃、あいつの信頼度MAXだった頃。
ワタシたちはまだ小学生だった。
今思えば、小学生というのは自由で、時間も余るほどあり、あの頃の自分に嫉妬してしまうほど楽しい時期。
だった。
うん。
だったけどもね、
それでもそこは学生。いろいろなものに追われてもいた。
そして幼いワタシにとってそれは脅威だった。
この時期、小学生が何に追われているかといえば、
そう、夏休みの宿題(や、ちょっと時期は過ぎてるけど・・・・・・)
中でも自由研究(ほら、いろいろ忙しかったし)
ええ、これはワタシの小学生の頃の、淡い思い出話。
いつもとの違いに少し身を堅くしてるそこのあんた達。
大丈夫、なんら変わらないから。
でわ、
さあ、いこうか(スラダンさー、読みたいんだよねー)
さて、かつての夏休み。
休みも半分を過ぎ、もちろん宿題は早めに終わらせたかった派(たかった)のワタシの手元には、どうしてか全ての宿題が顔をそろえていた。
もうノストラダムスも真っ青。
恐怖の大王とか、ぶっちゃけイメージしずらい。
そんなある日、友人宅で、
「なーサリーレベルー、自由研究やったー?」
「やってねえ」
「ちょっと名案あるんだけど、乗る?」
「やべーその誘い方。かなり躊躇する」
「引き返せないっぽいべ」
「グレーゾーンっぽい」
「実際真っ白だから」
「オッケー。乗った。で、なに?」
「イライラ棒ってあるじゃん。アレ」
「アレ?」
「やっちゃう?」
「レベル高くねえ?」
「自由研究でイライラ棒。賞狙える」
「みんなをイライラさせちゃう?」
「暴動が起きるな」
「革命だ」
自由研究の題材が決まった日。
相手はクラス1の秀才の石原。
そしてクラス1の授業中にトイレに立つ率を持つワタシ。
ある意味最強タッグ。
作業は順調だった。
まず石原の父親が針金を使って電気回路を作ってくれ、電極棒が針金に当たると赤いランプがつくシステムの基礎を製作してくれた(まあ、かるくズル)
あとはワタシと石原で迷路を作っていくだけ。
せっせと作っていく。
細い細い難関を作ったり。
くるくる回る観覧車みたいなとこを作ったり。
「おーいけんじゃねーこれー」つって。
一日かけて懇親の作品が完成。
ワタシたちはしっかりと抱きしめあった。
お互いの苦労をねぎらった。
そして新学期、
体育館にずらりと並ぶ作品の群れ。
ワタシと石原には自信があった。
だから少し遅めに体育館に移動。
つーか遅刻した。
石原待たされて少し不機嫌だった。
なんとか石原をなだめ、余裕しゃくしゃく(っぽい感じ)でライバルになりそうな作品を物色していく。
そんな中、予想だにしない事態が起きた。
「・・・石原」
「なに?」
「あれ、あそこ」
「すげー人ごみ」
「アレってさ、」
「んー?・・・・・・あっ!」
「あれだよね」
「ん」
「イライラ棒?」
「あーそうっぽい」
「ぽいよな」
「うちら作ったの、あんなすげーやつだったっけ」
「いや、大きさからしてうちらの3倍はいってる」
「まあまあ、やるんじゃねえの?」
「駄目駄目。イライラ棒は大きさじゃねえっての」
「見せてやろうぜ。うちらの魂の作品を」
「格が違うってところを」
そしてライバル横目に自分達の作品のもとへ急ぐ。
正直、心のどこかにちょっとした不安を抱えながら。
石原とかかるく小走り。
そしてワタシたちのイライラ棒が見えてきた。
見えてきたっつーか、見えなかったつーか。
アレー、こんなに小さかったけー?みたいな。
お前もっと胸張ってけよー。
なにー?緊張してんのー?しっかりー。
ってさ、なった。
あのね、観客はいなかったんだけど、遊んだ痕跡はあった。
それは、
まず、難関。激細ライン。
「おー、いけんじゃねーこれー」とか言ってたあれ。
むしろ広がってた。
つーかコース全部一回り広がってた。
「針金、思いのほか柔らかかったね」
と石原は笑った。
その笑顔がひきつっていた。
そして観覧車ゾーン、
ワタシ「なあ、ライバルの、観覧車あったよな」
石原「うん。モーターで回ってた」
ワタシ「うちらの、手動」
石原「持ち手ぐにゃぐにゃ」
ワタシ「まあさ、とりあえやってみようよ」
石原「まず、集客だな」
周りを見渡すと低学年の少年が一人。
何とか呼び込み、まず見本にワタシが実演することに。
まずドキドキの激細ゾーン(もはや激太)
余裕でクリア。
次に観覧車ゾーン。
石原が必死に回す観覧車。
必死すぎて激速。
「ちょ、はやくね?」
「いいから、フェイントいれっから」
「インパクト大だな」
「モーターには負けねえ」
そして意を決して突入。
あえなく撃沈。
電極棒と針金が接触。
ワタシと石原で大げさに「あーーーー!しまったーーー!」つって。
でもね、
あれ?つって。
あれーー?つって。
石原とかすげーぽかんとしてた。
あのね、
ランプつかねーの。
ちっちゃいね、赤い色のランプつかねーのよ。
「あれーー」
つって、少年のどこか心配そうな視線に焦りながら必死に電極棒を針金にこすり付ける。
ランプ、一瞬ついて沈黙。
「つ、ついたー、ついたー」
大げさにはしゃいで、少年に、恐る恐る「や、やる?」と聞くと、「・・・・・・やらない」と少年は去っていった。
残されたのは石原とワタシと、こすり付けるとときにもうぐちゃぐちゃになったイライラ棒。
そして気まずい空気。
「石原ー」
「ん?」
「おめーのおじさんさ、仕事電気系だっけ?」
「いや、ヤマト。宅急便の」
「納得」
「なんか、ごめん」
「いや、正直アイデアはすげーいいと思った」
「ライバルがいるとは思わなかったわ」
「向こうのブザー、かなりこってるよな」
「モーター。電池切れねえかな」
「換えの電池・・・置いてあった」
「マジか・・・」
「なあ、塾の宿題、終わった?」
「ん」
「あのさ、学校の宿題、見せてくんね?」
「・・・・・・やってねえの?」
「・・・ん」
「ごめん。もう、出しちゃった。先生になんて言ってんの?」
「おばあちゃんちに忘れたって」
「おめー天才」
「先生、ガチで疑いの目だった」
「今夜が勝負だな」
「・・・・・・ん」
「これ、どっちが持って帰る?」
「思い出の作品っしょ」
「持って帰っていいよ」
「遠慮しとく」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
こうしてワタシ達の自由研究は、賞とだいぶ遠いところで終わった。
その後、ワタシたちが作ったイライラ棒がどうなったのか、覚えていない。
ある意味、この思い出はワタシの宝物。
石原はその後、私立の中学に進み、今では何をやっているのかもわからない。
でも、きっとこの自由研究の思い出だけは忘れていないと思う。
ワタシは石原の進学を心から祝った。
そして公立の学校へ進み、新しい友達と出会い、石原との時間は薄れていった。
でもあのイライラ棒の思い出がある限り、ワタシと石原は繋がっている。
プライスレス。
そんな感じで、今夜はしんみりとお別れ。
さて、
子供の頃仲の良かった友達のことを思い出したりしたでしょうか。
今どうしてるのか、少し思ってみたりもしたのでしょうか。
なんなら連絡でも取ってみたのでしょうか。
「今度会おー」みたいなことになったのでしょうか。
もしそうであれば嬉しいです。
でも、そこから恋愛とかに発展したりでもしたら、ワタシは躊躇無くあんたの敵にまわります。
嫉妬します。
マジかよー、ちゃっかりー。
ヒューヒュー。
とか言いつつすごい勢いでイライラ棒を振り回します。
マトリックス並みにかわしてください。
そうこうしてるうちに楽しくなってさ、なんだかんだワタシと恋愛に陥ったりして。
ひゅー、やったねーー。
つってさー、
あーさっみしーぜー。
ってなわけで、
しんみりした感じでお別れしたかったのに、若干しんなりです。
すき焼き食いてー。
じゃな。
石原・自由研究・サリーレベル
←押してくれると盛り上がります。それはもう、見苦しいほどに。
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日々、もの凄い早さで過ぎていきます。
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